今回は地球儀の上でアメリカや日本、そして太平洋を見下ろすロシアのカムチャッカ半島について書きたいと思います。
カムチャッカ地方の概要
カムチャッカ半島は陸続きのロシア極東岸にコブのように突き出た半島です。ロシア極東の中でも本当の極東といっていい場所です。2007年夏以降に合併によってカムチャッカ地方として区分されました。この地に30万人以上が暮らしています。カムチャッカ半島が歴史に表れるのは17世紀後半にロシア人が発見したときからです。カムチャッカの東側はベーリング海峡が控えており、そこを越えるとアラスカに到着します。
ちなみにアラスカは1867年にロシアがアメリカに売却したものです。現在ではそのアラスカから人々がアメリカ人としてカムチャッカを観光に来ていたりします。時代によって同じ領土でも国籍が変わるという興味をそそる事実を表しています。
カムチャッカ火山群の温泉と観光
カムチャッカには300ほどの火山があり、その10分の1が活火山だそうです。大変危険でもあるのですが、1996年よりカムチャッカ火山群としてユネスコ世界遺産に登録されています。これほど有名な火山のごとく、つい先日(2017年3月9日)にもクリュチェフスカヤ山(下記画像)とベズイミアニ山の2つが大噴火を起こしています。世界遺産として魅力的な反面、自然の脅威とも表裏一体といえます。
追記:クリュチェフスキー火山で5500メートルの噴煙が上がったことが、スプートニクによって報じられています。(2017-07-24)
By Sed Brayton – 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 3.0, Link
カムチャッカ観光の目玉は世界遺産でもある火山群を含めた大自然でしょう。クマやアザラシ、オットセイなども見ることができるようです。さらに体験旅行としてカムチャッカで外すことができないものに温泉があります。日本でも活断層や火山の影響で温泉が文化に溶け込んでいますが、火山群のあるカムチャッカも同様です。
カムチャッカの温泉で有名なのはマルキンスキエ(Malkinskie)温泉だとロシアNOWは報じています。人々にとって心地よい40度ぐらいの温度らしいのですが、84度まで上昇することもあるそうです。本当に自然と密接だからこそそのような変動が起こるのでしょう。
カムチャッカは北海道の北緯43度よりもっとも高位の北緯57度に位置しています。寒い雪の中、カムチャッカの温泉に浸かるのは旅行にリラクゼーションを加えてくれること間違いなしです。
参考
・「カムチャッカ半島の二大火山が同時噴火 航空機の飛行に警報発令」2017年03月10日 10時12分 Hazard lab
・「カムチャッカの火山群」 2017年2月21日 (火) 19:23 UTC 『ウィキペディア日本語版』https://ja.wikipedia.org/
・「ロシア版天然温泉特集」2016年3月5日