シホテアリニ山脈(ロシアの世界自然遺産)

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By Ruslan – originally posted to Flickr as Rock in Sikhote-Alin, CC 表示-継承 2.0, Link

ロシアには26か所の世界遺産があります。イルクーツクの記事ではバイカル湖を紹介しました。バイカル湖もロシアの世界遺産の一つです。今回はウラジオストクから北東に広がる世界遺産であるシホテアリニ山脈を取りあげます。

シホテアリニ山脈(世界自然遺産)とは


シホテアリニ山脈はロシアの沿海地方とハバロフスク地方にまたがる山脈です。沿海地方の日本海沿いを900㎞の広大な距離に伸びています。東京から福岡までが1000㎞なのでほぼそれに近い長さの山脈です。

このシホテアリニは、ウラジオストク同様にもともと清(中国)の領土だったようで、1860年の北京条約でウラジオストクと共ににロシアの領土となりました。原生自然が重要しされ世界遺産に登録されましたが、当時はほぼ未開の地だったといってよいでしょう。ツングース系民族が狩猟や交易を中心として暮らしていたようです(現在でもロシア人とともに住んでいるようです)。

歴史的にはウラジミール・アルセーニエフが19世紀末頃から広範に踏査しました。アルセーニエフとはウラジオストクの博物館としても有名なアルセーニエフ博物館の名前の主人です。ちなみにアルセーニエフはシホテアリニ山脈を含むほとんど未開の地を踏査する過程でデルス・ウザーラに出会います。この出会いは黒澤明監督によって「デルス・ウザーラ」として映画化されています。

シホテアリニがユネスコ世界自然遺産に登録されたのは2001年のことです。沿海地方ではアムールトラがよく話題に上りますが、そのアムールトラやシマフクロウといった絶滅危惧種が残る貴重な自然だとして世界遺産登録の対象となったようです。

シホテアリニが注目される理由は世界遺産だけではありません。1947年に隕石落下があったのです。世界最大の領土を誇るロシアでは隕石についてたびたび報道されます。シホテアリニ山脈でもそれがあったのです。隕石自体は大気圏で燃えたため無数に分かれ落下したようです。最大のクレーターは直径26mにも及ぶようです。

まとめ

シホテアリニ山脈はアルセーニエフの踏査、隕石落下を経て2001年に世界遺産登録へ至りました。自然保護の観点から世界遺産に登録された理由もあって、エコツーリズムとして極東観光・旅行の中で注目されています。決してウラジオストクから近くはありませんが、ロシア極東観光を検討の際には候補地リストに入れるのも悪くないでしょう。

追記

スプートニクの7月28日の記事によると、軽飛行機を使えばシホテ・アリン自然保護区へ14時間かかるところが1時間で到着するようです。ロシアの旅行会社は日本人観光客は個人旅行として質を求めるのでは?と考えているようです。

参照

・「シホテ・アリン」 2016年11月21日 (月) 14:10 UTC 『ウィキペディア日本語版』https://ja.wikipedia.org/

・「ロシア極東のユネスコ世界遺産2015年2月15日 ジョー・クレセンテ ロシアNOW

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